※本記事はアフィリエイト広告を含みます。

充電の基礎

なぜ寒いとスマホやモバイルバッテリーの電池が急に減るのか【低温で落ちる仕組みと、冬の持ち歩き方】

冬の屋外で、さっきまで40%あったiPhoneが急に10%台になる。スキー場や朝の駅で電源が落ちる。モバイルバッテリーをつないでも充電が進まない。どれも電池が壊れたのではなく、寒さで一時的に力を出せなくなっていることがほとんどです。Appleも、低温で電池の持ちが短くなるのは一時的で、温度が戻れば元に戻ると説明しています。この記事では、なぜ寒いと減るのかを図で追い、だから冬はどう持ち歩き、何を選べばいいかまで導きます。

結論から:仕組みが決める3つの答え

疑問仕組み上の答えだから冬は
なぜ急に減る・落ちる?低温で電池の中のイオンが動きにくくなり(内部抵抗が上がる)、電流を流すと電圧が大きく下がる。機器は電圧が下がると「残量が少ない」と判断し、下限を割ると電源を切る電池を冷やさないのが一番効く。内ポケットなど体温の近くへ
減った分は戻る?中身(容量)が消えたのではなく取り出しにくくなっただけ。温まれば電圧が戻り、表示も戻ることが多い(Apple:一時的)落ちても慌てない。室内で温まってから電源を入れる・充電する
寒い所で充電していい?低温では機器側が充電を止めることがある(Apple:充電されない/止まることがある)充電は温かい場所で。屋外ではバッテリーも本体も冷やさない

仕組み①:電池の中で動いているのは”イオン”

リチウムイオン電池は、正極と負極の間をリチウムイオンが電解液の中を通って行き来することで電気を出し入れします(リチウムイオン電池の仕組み)。この移動も、電極の表面で起きる化学反応も、温度が下がるほど遅くなるのが一般的な性質です。電解液はとろみが増し、反応は鈍くなる。電池の中の”渋滞”が増えた状態で、これを内部抵抗が上がると表現します。

左=常温。縦線が正極と負極、緑の丸がリチウムイオン。長い矢印のように電解液の中をすいすい移動する。右=低温(雪の結晶)。電解液のとろみが増し、電極での反応も鈍くなり、同じ時間で進める距離が短くなる=内部抵抗が上がった状態

判断:寒さの影響は「電池の劣化」とは別物です。劣化は電極での副反応が積み重なって容量そのものが減る現象(バッテリーが劣化する理由)。寒さは容量はあるのに取り出しにくい現象で、温まれば戻ります。

仕組み②:内部抵抗が上がると、電圧が”下にずれる”

電池から電流を取り出すと、内部抵抗の分だけ電圧が下がります。寒いと内部抵抗が大きいので、同じ残量でも電圧が低く出る。スマホは電圧などから残量を推定しているため、表示が急に減ったように見えます。さらに、アプリの起動やカメラなどで電流が増えた瞬間に電圧が機器の下限を割ると、機器は電池を守るために電源を切ります。

横軸=使った時間、縦軸=電池の電圧。濃い青=常温、水色=低温。赤の点線=機器が電源を切る下限。低温では最初から電圧が低く、早く下限に届いて電源が落ちる(赤丸)。緑の矢印=温めると電圧が戻り、残っていた分をまた使える

Appleは、iPhoneとiPadを周囲温度0〜35℃で使うよう設計していると説明し、動作温度を下回る極端な低温で使うとバッテリーの消耗が一時的に早くなったり、電源が切れたりすることがある、としています。また別のページで、低温での電池持ちの低下は一時的で、温度が戻れば性能も戻ると説明しています。モバイルバッテリーも中身は同じリチウムイオン電池なので、冷えると出せる電力が落ちる点は同じです。

判断:

仕組み③:寒いと充電が止まるのは”守るため”

Appleは、本体が冷えすぎると充電されない、または途中で止まることがあると説明しています。ロック画面に「充電保留中」と出たら、温度が原因で充電を待っている状態で、通常の温度に戻れば再開します。低温での充電は電池にとって無理がかかりやすい条件なので、機器が自分で止めている、と理解しておけば十分です。

判断:

冬の持ち歩き方:仕組みから逆算した4つ

  1. 体温の近くに入れる:スマホもモバイルバッテリーも、外ポケットや鞄の外側よりコートの内ポケット。冷えなければ電圧は下がりにくい。
  2. つなぎっぱなしで温度差を小さく:バッテリーを内ポケットに入れ、ケーブルでスマホにつなぐと、両方を冷やしにくい。
  3. カイロに直接くっつけない:温めすぎも禁物。Appleは35℃を超える周囲温度を避けるよう案内しています(夏のモバイルバッテリーの熱対策)。
  4. 落ちたら温めてから:電源ボタンを何度も押すより、室内で温めてから。残量がゼロになったわけではないことが多い。

冬向けの選び方と製品の例

仕組みから言える選び方は3つ。①体温の近くに入る小ささ、②寒さで取り出しにくくなる分を見込んだ容量の余裕、③残量を細かく確かめられる表示です。容量の目安はモバイルバッテリー容量の選び方で整理しています。

内ポケットに入る小ささ:USB-C端子一体型の5,000mAh。ケーブル無しで挿したまま、ポケットにまとめて入れられる。

Anker Nano Power Bank(5,000mAh・USB-C端子一体型)

Anker Nano Power Bank(5,000mAh・USB-C端子一体型)

★4.5 楽天レビュー 3,959件

容量に余裕を持たせる定番:10,000mAh・22.5W。5,000mAhの倍の容量で、寒さで取り出しにくくなる分の余裕を見込める。

Anker Power Bank(10,000mAh・22.5W)

Anker Power Bank(10,000mAh・22.5W)

★4.5 楽天レビュー 2,108件

残量を1%刻みで確かめる:表示が細かいと、寒さで減っているのか、本当に空なのかを判断しやすい。半固体電池で燃えにくさにも配慮した設計。

エレコム 半固体モバイルバッテリー DE-C86(10,000mAh・35W)

エレコム 半固体モバイルバッテリー DE-C86(10,000mAh・35W)

FAQ

Q. 寒さで電池が壊れることはある? A. Appleは、低温で電池の持ちが短くなるのは一時的で、温度が戻れば元に戻ると説明しています。一方、35℃を超える高温は容量を恒久的に損なうおそれがあるとしています。冬は「冷やさない」、夏は「熱をためない」が基本です。

Q. 残量が急に0%になって電源が落ちた。もう空っぽ? A. 寒さで電圧が下がり、機器が下限を割ったと判断した可能性が高いです。室内で温めてから電源を入れると、残量が戻っていることがよくあります。

Q. モバイルバッテリーをカイロで温めてもいい? A. 直接くっつけるのは避けてください。温めすぎは劣化や事故の”きっかけ”になります(なぜモバイルバッテリーは燃えるのか)。体温程度で十分です。

出典(一次情報)

まとめ

関連:バッテリーが劣化する理由/モバイルバッテリー容量の選び方/防災用モバイルバッテリーの選び方/充電しながら使う・パススルー充電は大丈夫?/なぜ使っていないモバイルバッテリーは減るのか

※本記事は各製品の公開スペックと利用者の口コミ傾向に基づく比較です(編集部による実機レビューではありません)。価格・在庫・レビュー件数は変動するため、最新情報は各商品ページでご確認ください。運営者情報:運営者情報

Amazonのアソシエイトとして、Tokyo Gadget は適格販売により収入を得ています。当サイトはこのほか各種アフィリエイトプログラムを利用しています。