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mAhとWhの違いをやさしく【なぜ表記容量ぶん充電できないの?】
モバイルバッテリーを選ぶとき、「10,000mAh」「37Wh」といった数字が出てきますが、これって何が違うのでしょう。そして「10,000mAhなのにスマホ2回ぶんも充電できない」のはなぜ?
この記事では、mAhとWhの違いと、なぜ表記容量ぶんきっちり充電できないのかを、仕組みからやさしく解説します。数字の読み方がわかると、バッテリー選びで失敗しにくくなります。
結論から
- mAh(ミリアンペア時) は「電流 × 時間」の量。ただし電圧を含まないため、機器どうしの比較にはやや不完全。
- Wh(ワット時) は「電力 × 時間」=電圧を含んだ本当のエネルギー量。
Wh = mAh × 電圧(V) ÷ 1000で換算できる。 - 表記容量ぶん充電できないのは、①電圧変換のロス(変換効率)②バッテリー内部の電圧差 が主な理由。実効は表記の6〜7割が目安。
mAhとは?(電流×時間)
mAhは「どれだけの電流を、どれだけの時間流せるか」を表す単位です。たとえば1,000mAを1時間流せる量が1,000mAh。数字が大きいほど”電気をたくさんためられる”イメージで合っていますが、電圧(V)が抜けているのが弱点です。
同じ「10,000mAh」でも、内部の電圧が違えば実際のエネルギー量は変わります。だから厳密な比較には次のWhが向いています。
Whとは?(電力×時間=本当のエネルギー)
Whは「電力(W) × 時間」。電力は W = 電圧(V) × 電流(A) なので、Whは電圧まで含んだ本当のエネルギー量です。
換算式はこれだけ:
Wh = mAh × 電圧(V) ÷ 1000
多くのモバイルバッテリーはセル電圧3.6〜3.7Vなので、10,000mAh ≒ 37Wh前後になります。飛行機のルールが「Wh」で決まっているのは、Whが機種によらない共通のエネルギー量だからです(詳しくは飛行機のルール)。
なぜ表記容量ぶん充電できないの?
「10,000mAhならスマホ(約3,000mAh)が3回…」と思いきや、実際は2回前後。理由は主に2つ。
- 電圧変換のロス:バッテリー内部は約3.7V、スマホ充電は5V以上へ昇圧します。この変換時に熱としてロスが出ます(だから充電中は少し温かくなる)。
- 電圧差による目減り:3.7Vを5Vへ上げると、同じエネルギーでも”mAhの数字”は減って見えます。
結果として、実効容量は表記の6〜7割が一般的な目安。「10,000mAh=スマホ約2回」という体感はこのためです。決して不良ではなく、仕組み上あたりまえのロスです。
選ぶときの目安
- スマホ約2回 → 10,000mAhクラス(普段使い・旅行の定番)
- 1回サッと → 5,000mAhクラス(軽量)
- 数日・複数台 → 20,000mAh以上(大容量モバイルバッテリー/軽さ重視は軽量モデル)
FAQ
Q. mAhとWh、どっちを見ればいい? A. 機種どうしを厳密に比べるならWh(電圧込み)。ふだんの目安はmAhでもOKです。飛行機のルールはWhで決まります。
Q. 10,000mAhでスマホは何回充電できる? A. スマホの電池を約3,000mAhとすると、変換ロスで実効は6〜7割なので約2回が目安です。
Q. なぜ充電中にバッテリーが熱くなるの? A. 電圧を変換する際にロスが熱になるためです。ある程度は正常ですが、高温環境は避けましょう(夏の高温対策)。
Q. Whが大きいほど良い? A. たくさん使えますが、その分重く大きくなります。用途に合う容量を選ぶのがコツです。
まとめ
mAhは電流×時間、Whは電圧まで含んだ本当のエネルギー(Wh = mAh × V ÷ 1000)。表記容量ぶん充電できないのは、電圧変換のロスと電圧差による目減りが理由で、実効は6〜7割が目安です。数字の意味がわかれば、容量選びも飛行機のルールも迷いません。基礎としてV・A・Wの関係もあわせてどうぞ。
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