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なぜ65W充電器でもiPhone 18 Proは「15分で50%」にならないのか【AVSの仕組みと、充電器・ケーブルの見方】
iPhone 18 Proのために65Wや100Wの充電器を用意したのに、Appleの言う「約15分で最大50%」にならない——という声が増えています。理由は、Appleの条件がW数だけではないからです。Apple公式仕様の注記には、「USB PD 3.1以降で、AVS(Adjustable Voltage Supply)に対応したアダプタ」と「60W対応のUSB-Cケーブル」が明記されています。この記事では、なぜW数より”AVS”が効くのかを電圧の渡し方から図で追い、だから充電器とケーブルの何を見ればいいかまで導きます(充電が遅い時の切り分けはiPhone 18 Proの充電が遅い原因へ)。
結論から:仕組みが決める3つの答え
| 疑問 | 仕組み上の答え | だから選ぶとき |
|---|---|---|
| 65W・100Wなのに速くならないのは? | 条件は60W以上+AVS対応+60W対応ケーブルの3つ。W数が大きくてもAVS非対応なら条件を満たさない | W数より先に「AVS」の記載を見る |
| AVSは何がいい? | 充電器が電圧を0.1V刻みで細かく合わせて渡せる。固定の段(5/9/15/20V)より、iPhoneの中で電圧を落とす幅が小さく熱が減る | 大電力を長く保つための方式、と理解すればよい |
| PPS対応なら同じ? | PPSはAVSとは別の方式。Appleが条件に挙げているのはAVS | 「PPS対応」だけでは足りない。「AVS」「PD 3.1以降」を確認 |
仕組み①:充電器は”段”で電圧を渡し、iPhoneの中で落とす
USB-C充電器は、つないだ瞬間に機器と「何V・何Aで渡すか」を交渉します(なぜ充電器は電圧を変えるのか)。従来のUSB PDでは、充電器が出せるのは5V・9V・15V・20Vといった決まった段です。ところが電池が受け取りたい電圧はその段とは一致しないので、iPhoneの中の回路が電圧を落として合わせます。この”落とす分”が熱になります。
判断:W数は”どれだけ出せるか”の上限で、どれだけ無駄なく渡せるかは電圧の合わせ方で決まります。ここがW数だけでは足りない理由です。
仕組み②:大電力ほど”熱”が速さを止める
60W級の急速充電では、iPhoneの中で落とす電力も大きくなります。電池は熱に弱く、Appleも推奨温度を超えると充電を制限・一時停止することがあると説明しています(急速充電はバッテリーに悪い?)。つまり熱が増えると、iPhone側が自分で充電を絞るので、短時間の大電力が続きません。
AVSで充電器側が電圧を細かく合わせれば、iPhoneの中で落とす幅が小さくなり、熱が減ります。Appleが条件の理由を説明しているわけではありませんが、仕組みから見ると「15分で50%」という短時間の大電力を熱で止めずに保つためにAVSを求めている、と読むのが自然です。
仕組み③:AVSとPPSは”別の方式”
電圧を細かく変える方式は2つあります。
- PPS(Programmable Power Supply):USB PD 3.0で追加。機器が20mV刻みで電圧を要求し、電流の上限も指定できる。Androidの多くが前提にしている方式。
- AVS(Adjustable Voltage Supply):USB PD 3.1で高電力(EPR)向けに導入され、PD 3.2で100W以下の範囲にも広がった方式。100mV(0.1V)刻みで電圧を調整する。
どちらも「固定の段より細かく合わせる」点は同じですが、規格上は別の方式です。Appleが条件に挙げているのはAVSなので、「PPS対応」と書かれた65W充電器でも、AVSの記載がなければ条件を満たしているとは言えません。
仕組み④:ケーブルも”60W”が条件
60Wは「20V×3A」です。USB-Cケーブルには流せる電流の上限があり、Appleは60W対応のUSB-Cケーブルを条件にしています。iPhone 18 Proに付属のケーブルや、60W・100W・240W対応と書かれたケーブルなら満たします。古い・細いケーブルや、上限が書かれていない安価なケーブルでは、充電器がAVS対応でも速さが出ないことがあります(USB-Cケーブルの選び方)。
判断表:手持ちの充電器はどうなる?
| 手持ちの充電器 | 充電できる? | 「15分で50%」の条件 |
|---|---|---|
| 20W・30W(以前のiPhone用) | できる | 満たさない(W数不足) |
| 40W・45W | できる | 満たさない(W数不足) |
| 65W・100W・PPS対応(AVSの記載なし) | できる | 満たすとは言えない(AVSが条件) |
| 60W以上・AVS対応(USB PD 3.1以降)+60W対応ケーブル | できる | 満たす |
| Apple 40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W) | できる | 満たす(Appleが計測に使ったModel A3351) |
AVS非対応の充電器でも、iPhone 18 Proを壊すことはありません。充電はでき、公称より時間がかかるだけです。寝る前に充電する人なら、無理に買い替える必要はありません(充電器は何Wを買えばいい?)。
仕組みに沿った製品の例
条件を確実に満たす純正:Appleが「約15分で最大50%」の計測に使ったアダプタ。通常40W・最大60W。
60W対応の純正ケーブル:ケーブルの条件を確実に満たしたい人に。
上限に余裕のあるケーブル:240W対応なので60Wの条件を満たし、ノートPCにも使い回せる。
サードパーティのAVS対応充電器は、メーカー側の情報でAVS対応を確認できたものだけをAVS対応充電器の比較にまとめています。購入時は商品ページの仕様欄で「AVS」「USB PD 3.1」(または3.2)の記載を確認してください(Apple純正とサードパーティ、どっちを買う)。
FAQ
Q. 「USB PD 3.1対応」と書いてあればAVSも対応? A. そうとは限りません。PD 3.1以降でもAVSは対応・非対応が製品ごとに分かれます。「AVS」の文字があるかを確認してください。
Q. MacBookの充電器は使える? A. 充電はできます。「15分で50%」の条件を満たすかは、その充電器がAVSに対応しているか次第です。仕様欄で確認してください。
Q. ワイヤレス(MagSafe)でもAVSが要る? A. MagSafe・Qi2は別の条件です。最大25Wには30W以上のアダプタ、「30分で50%」には35W以上が条件です(iPhone 18 Proの充電まわり)。
出典(一次情報)
- Apple公式「iPhone 18 Pro Tech Specs(英語)」(約15分で最大50%:60W以上・AVS対応アダプタ/脚注:USB PD 3.1以降のAVS対応アダプタ、60W対応USB-Cケーブル、計測はApple 40W Dynamic Power Adapter(Model A3351))
- Apple公式サポート「iPhone を高速充電する」(機種別の高速充電の条件)
- Apple公式「バッテリーの性能を最大限に引き出す」(推奨温度を超えると充電を制限・一時停止)
- USB-IF「USB Charger (USB PD)」/「USB Power Delivery 仕様」(PPS・AVSの定義)
まとめ
- iPhone 18 Proの「約15分で最大50%」は60W以上+AVS対応(USB PD 3.1以降)+60W対応ケーブルの3条件(Apple公式仕様の注記)。
- AVSは電圧を0.1V刻みで合わせ、iPhoneの中の熱を減らす方式。だからW数が大きくてもAVS非対応では条件を満たさない。PPSとは別の方式。
- 選ぶときは「AVS」の記載→60W以上→ケーブル60W対応の順に見る。迷うなら純正の40Wダイナミック電源アダプタ。
関連:iPhone 18 Proの充電まわり/iPhone 18 Proの充電が遅い原因/なぜ充電器は電圧を変えるのか/Apple純正とサードパーティ、どっちを買う
関連:Androidの方式はなぜGalaxyの超急速充電はPPS対応でないと出ないのかへ。
※本記事は各製品の公開スペックと利用者の口コミ傾向に基づく比較です(編集部による実機レビューではありません)。価格・在庫・レビュー件数は変動するため、最新情報は各商品ページでご確認ください。運営者情報:運営者情報
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